2009年10月03日
組踊鑑賞会

組踊鑑賞会「萬歳敵討」を聴きに青海に行って来ました

沖縄では組踊は見るではなく聴きに行くというんだそうです(受け売り)。
500人ほどのきれいな中ホールでした。お客さんは8割ほどの入り。9割以上は女性でした。
この日の地謡の唄三線は野村流伝統保存会でした。
保存会副会長の知花清秀さんがリーダーです。
私は地謡への関心なので最前列の右よりに座りました。
三線は後ろの段なので、笛のかたに隠れて右手元がちょっと見難い。
もっと右端に座ってもよかったかも。
字幕のプロジェクター担当のかたがどこかで見たかたと思っていたら、去年お寺の公演でご一緒させていただいた金城清雄先生でした。なるほど字幕も内容を熟知しているかたでないと出来ないわけですね。
安富祖が地謡のときは唄三線を担当されているようです。
このあたりからも公演のレベルの高さが窺われます。
第一部の舞踊は「老人老女」「若衆こてい節」「下り口説」「かせかけ」の4演目。
踊り手には、伝統組踊保存会会長の島袋光晴さんの姿も。
自分が練習してる曲ということもあり興味津々。
「老人老女」は「かぎやで風節」、「若衆こてい節」はただいまHOTな「こてい節」、「下り口説」は「上り口説」の歌詞違いですね。
「かせかけ」は「干瀬節」と「七尺節」で、こちらはまだ手が出せませんが、濃厚な時間を過ごさせていただきました。
衣装、紅型がとにかくきれい。大和の赤は黄色の交じった朱のイメージがありますが、沖縄の赤は真紅といったらいいか鮮やかな赤のイメージがあります。足袋にも真紅のものが。
第二部が組踊で、舞台背景はホリゾントから紅型幕に変わりました。
藍染めの地色に松や亀や梅など配ってありとってもきれい。
あんなに大きくなくてもいいからいつか一枚持ちたいですね。
本編に入る前に地謡の紹介があり、筝が「渡りぞう」を弾き、次に三線が滝落ちの始めのほうときて、次が笛という直前、なぜか「月の美しゃ」という念波が演奏者からものすごく伝わって来ました(!?)
「花」をやった胡弓のかたがで一番うけてました。知った曲があるとうれしいものですよね。
さて、演目の「萬歳」とは旅芸人(京太郎)のことで、萬歳に姿を変えて敵に近づき亡き父の敵を討つというあらすじです。
きやうちゃこに悪役・高平良御鎖が座ったところで会場に笑いが。
演目中の唯一の笑いでした。
会場の多くのかたはお重箱(弁当?)と思っていたらしく、ここで緊張した空気がちょっと解けました。見た目的にはほんとそうですよね。
演目中の曲は「大主手事(うふしゅのてごと)」「坂本節」「口説」「萬歳かふす節」「おほんしゃり節」「さいんする節」「よしやいない節」でした。
最後は出演者全員の舞台挨拶で、温かい拍手で幕は下りました。
開演前、糸魚川で沖縄物産店をされているかたに引き合わせていただきました。
もうこちらに来て12年になるとのこと。すごいことだと思います。
北谷に住んでいらしたということで、三線の話しなどで盛り上がりました。

出演者 敬称略
地謡
唄三線 野村流伝統保存会
唄三線 知花清秀(野村流伝統保存会副会長)
唄三線 山城暁
唄三線 末吉政利
筝 仲嶺貞夫
笛 照屋正
胡弓 又吉 真也
太鼓 喜舎場盛勝
舞踊
島袋光晴(伝統組踊保存会会長)
糸数昌益
親泊邦彦
宮城茂雄
平田智之
大湾三瑠
組踊
島袋光晴
糸数昌益
親泊久玄
親泊邦彦
宮城茂雄
平田智之
大湾三瑠
当山力
岸本剛
比嘉良雄
山崎啓貴

Posted by sansinzamurai at 20:43│Comments(0)
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